八王子市が2023年度(令和5年度)のごみ排出量の少なさが全国1位を獲得しました。
環境省の発表では全国各地の人口50万人以上の都市の中で、八王子市は市民1人の1日あたりのゴミの最も少ない自治体になりました。
八王子市のごみ排出量がなぜ少ないのか、その理由も紹介します。
2023年八王子市のごみの少なさが全国1位に
環境省が2025年3月27日に2023年度(令和5年度)における全国の一般廃棄物の排出及び処理状況等の調査結果を発表しました。
一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度)について(環境省)
その中で、人口50万人以上の自治体において、八王子市がごみの排出量が少ないランキングの1位に輝きました。
八王子市はこの件についてプレスリリースを出し、八王子市公式ホームページにも掲載されています。
07.03.31 ごみ量の少なさ 3年連続で全国1位!~市民・事業者の皆さんのごみ減量・資源化意識の高さ~(PDF形式 477キロバイト)
八王子市は環境省が発表した3Rの観点の中でリデュース(1人1日あたりのごみ排出量)が人口50万以上の都市で、最もごみ排出量が少ないとして全国1位になりました。
また、リサイクル(リサイクル率)の観点でも千葉市に次ぐ2位となっています。
※リサイクル率の算出方法は環境省のHPによると、「中間処理後再生利用量から固形燃料(RDF、RPF)、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等へ直接投入、飛灰の山元還元された量を差し引き、リサイクル率を算出」となっています。
2022年度よりも約30g減少
2022年度の八王子市の1人1日あたりのごみ排出量は、726.8g/人日でした。
それから1年後の2023年度は698.4g/人日となっています。
八王子市ではごみ排出量が初めて700gを下回った結果となりました。
1人1日あたり28.4gと約30gもゴミの排出量が少なくなりました。
30gと聞くと少なく感じますが、55万人が1年間に排出するゴミの量とすると、6000トンにもなります。
ゴミ量の少なさ3年連続1位に
なお、八王子市は1人1日あたりのごみ排出量の少なさは、人口50万人以上の都市において、昨年も1位を獲得しています。
さらに、2年前も八王子市が1位だったため、3年連続です。
八王子市がゴミの量が少ない理由は?
八王子市の1人1日あたりのごみ排出量が少ない理由として、最も大きい要素はゴミ袋が有料である点です。
東京23区と異なり、燃えるゴミや不燃ごみを出す場合はコンビニやスーパー、ドラッグストアで専用の処理袋を購入しなければなりません。
一般的なゴミ袋サイズに近い40リットルサイズのゴミ袋は1枚あたり75円で販売されています。
23区で50枚入りゴミ袋が300円で購入した場合は1袋あたり6円のため、その10倍近い費用がかかります。
そうした点から八王子市民は分別の意識が高く、プラスチックごみやミックスペーパーやチラシなどの紙ゴミをしっかり分別しています。
また、そうしたごみ処理有料化以外にも、2024年1月より廃食油の回収などを八王子市内のスーパーで行っています。
さらに八王子市の行政は、八王子市民に向けたリサイクルに対する意識向上の取り組みなどを行ってきました。
そうしたゴミ排出を減らすための八王子市ならびに八王子市民による努力が、3年連続全国1位となった理由として挙げられます。
お隣の日野市は50万未満の自治体で1位
なお、環境省による調査結果では、人口50万人以上の都市に加えて、人口10万人未満、人口10万以上50万未満の都市のランキングも掲載されています。
その人口10万~50万人の都市では八王子市のお隣の日野市が全国1位となっています。
同じ多摩地区で隣接する市ということもあり、ゴミの分別やリサイクルの意識が高め合っています。
まとめ
今回、八王子市が2023年度の環境省の調査で人口50万以上の都市において、1人1日あたりのごみ排出量の少なさが全国1位だったことを紹介しました。
一昨年、昨年に続いて3年連続の快挙で、昨年よりも約30gほどゴミ排出量を削減し、700gを切りました。
ゴミを少なくすることは持続可能な社会を目指すうえで必要不可欠です。
ぜひ来年も再び全国1位のごみ排出量の少ない都市になれるよう、八王子市一体でリサイクルに取り組めればと思います。
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